今回はベストセラー作家であるジョン・グリシャム原作のサスペンス、The Pelican Briefを読んでいきます。この作品は1993年にジュリア・ロバーツ主演で映画化されました。邦題は『ペリカン文書』です。
Pelicanってあの鳥のペリカンのこと?
読み進めていくとわかるよ
グリシャムは元弁護士で、その知識と経験をいかし法曹界を舞台にしたサスペンスを執筆しています。『評決のとき』(A Time to Kill)、『法律事務所』(The Firm)、『原告側弁護人』(The Rainmaker)など多くのヒット作を生み出しています。
ペンギンリーダーズ Level 5
ペンギンリーダーズは原作ではなく英語学習者向けにリライトされた作品です。
Level 5のheadwordsは2300でピアソン・ジャパンのホームページによると英検準1級以上が目安のようです。総単語数は17,577語でイギリス英語で書かれています。
同じくジョン・グリシャム原作の“The Client”もペンギンリーダーズからでています。こちらはLevel 4で以前記事にしているのでよかったらチェックしてみてください。
登場人物とあらすじ
Darby Shaw / ロースクールの学生
Thomas Callahan / Darbyの恋人、ロースクールの教授
Judge Roseberg / 最高裁判事
Glenn Jensen / 最高裁判事
Gavin Verheek / Thomasの旧友、FBIの法律顧問
Fletcer Coal / アメリカ大統領首席補佐官
Gray Grantham / ワシントンポストの記者
主要な登場人物をリストアップしました。
物語の冒頭、アメリカの最高裁判事が2人続けて殺されてしまいます。特にRosebergはDarbyの恋人であるThomasにとってヒーローであった人でDarbyもショックを受けます。リベラル派のRosebergは多くのしいたげられた人々を守る一方でそれがゆえに敵も多い人物でした。
しかしそれほどリベラル派とはいえないJensenが一緒に殺されたのはなぜなのか、Darbyは疑問をもちその理由を調べ始めます。
Darbyが調査をもとに書き上げた文書はThomasから人手に渡り、その文書が原因でDarbyは国家的な事件に巻き込まれ命の危険にさらされてしまいます。
しかしDarbyは冷静にそして知的にふるまい、真実をおおやけにしようと行動していきます。
Darbyが作成した文書である‘The Pelican Brief’にはどのようなことが書かれていたのでしょうか。また2人の判事の共通点とはなんだったのでしょうか?
手に汗にぎるサスペンス
長編ですが、全部で18章と細かくわかれていて少しずつ読めるようになっています。展開が早く登場人物も多いので、そのつど把握しながら読むことをおすすめします。
いままでペンギンリーダーズではLevel 4をメインに読んできた私にとってはやはり難易度があがったなと感じました。内容も複雑になり、出てくる単語も難しくなるのでLevel 4とくらべると読むのに時間がかかりました。
ただ‘The Pelican Brief’の内容がなかなか明かされなかったり、また命を狙われているDarbyはいったいどのような結末をむかえるのかなど、先が気になる展開でついつい読み進めてしまうような作品でした。
ハラハラするようなサスペンスを英語で読んでみたい人におすすめです。