Penguin Readers (Pearson English Readers)は幅広いレベルの英語学習者向けの読み物をそろえたシリーズです。ヒット映画の作品化も多く、英語で楽しむことができます。
有名な作品を気軽に英語で読めるのはうれしいですね。
ペンギンリーダーズ Level 4
今回の“The Client”はLevel 4の学習者向けにリライトされています。headwordsは1700でピアソン・ジャパンのホームページによるとTOEICのスコアでは500点が目安となります。総単語数は12,166語です。
“The Client”はベストセラー作家であるジョン・グリシャム原作でスーザン・サランドン主演で映画化され、日本では「依頼人」というタイトルで1994年に公開されました。他にトム・クルーズ主演の「ザ・ファーム 法律事務所」、ジュリア・ロバーツ主演の「ペリカン文書」もグリシャム原作です。元弁護士という経歴から、その知識と経験をいかし法曹界を舞台にしたサスペンスを多く執筆しています。
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登場人物とあらすじ
Mark Sway / 11歳の主人公の少年
Ricky / Markの弟
Dianne / Markの母親
Reggie Love / 弁護士
Barry Muldanno / マフィアの一員
Jerome Clifford(Romey) / Muldannoの弁護士
Roy Foltrigg / アメリカ政府の弁護士
Jason McThune・Larry Trumann / FBIの刑事
Harry Roosevelt / 判事
登場人物が多いので、主要な人物をまとめました。原作や、映画とは多少異なるかと思います。
Markは弟のRickyとともにある男に出会います。その男Romeyは弁護士なのですが、マフィアによって始末された上院議員の遺体の隠し場所を知ってしまっていました。それが原因で命を狙われ悲観したRomeyは隠し場所をMarkに伝えた後、みずから命を絶ってしまいます。
Markは子供ながら重大な秘密を知ってしまったことを理解し、自分そして家族の命を守ろうと行動をおこします。マフィアに狙われ、そして事件を追うFBIから不当な取り調べを受けたりしますが、偶然出会った弁護士のReggieとともにたたかいます。
次々と危険にさらされるMark。がんばれ!と思わず感情移入してしまいます。
多読教材は気軽に英語で小説が楽しめる
長編小説を短くまとめるのはかなり大変だったのではと推測されます。登場人物も多くコンパクトにつめ込んだ印象があります。なので登場人物をきちんと把握しつつ読むとよいと思います。
全部で17章に細かくわかれていて読みやすいように工夫されています。
絶体絶命の状況に追いこまれてしまったMarkはどのようにふるまい切り抜けていくのか、はたして家族を守る方法はあるのか、サスペンスが好きな人におすすめの作品です。
またThe Clientだけではなく、他にもいくつかのジョン・グリシャムの作品が多読の教材としてリライトされています。
The Rainmaker(Pearson English Readers:Level 5)
弁護士の卵である主人公は大手保険会社相手の訴訟を担当することになり奮闘します。正義感があるがゆえの苦悩を描いた法廷ドラマ。小説の邦題は「原告側弁護人」で「レインメーカー」というタイトルで映画化。
Penguin Readersをはじめ多読教材のよいところは、好きなジャンルの中から自分のレベルにあった本を選べるところです。社会人になり義務でもない勉強を続けるには、楽しむという要素はとても大切なのではと思います。ぜひ自分の好きなジャンルの本を読んでみてください。